<今回の掲載データ>
■ 婦人科検診の受診率
■ ブライダルチェックの受診率
■ 婦人科検診を受診しない理由
今回は、女性特有の病気を調べることができる「婦人科検診」。妊娠する力があるかどうかを測る「ブライダルチェック」についてです。
そもそも婦人科検診で調べる内容にはどんなものがあるのでしょうか? そして、どれくらいの人が受診しているのでしょうか? これから見ていきましょう。
「婦人科検診」「ブライダルチェック」とは?
婦人科検診に含まれる主な検査内容は、上の図のとおりです。「乳がん」や子宮の入り口のがんである「子宮頸(けい)がん」の検査のほか、「内診」で子宮や卵巣の病気がないかどうかも調べます。内診とは、医師が指を腟内に入れて子宮や卵巣の状態を調べるもの。「内診台」と呼ばれる台に乗り、脚を広げた状態で検査が行われます。また、お腹に器具を当てたり、腟内に器具を入れたりして、モニターで子宮や卵巣の様子を確認する「超音波検査」も行われます。これは「エコー検査」とも呼ばれます。
将来の妊娠・出産に備えて行う女性の「ブライダルチェック」も、婦人科検診の一種。性感染症の有無や、排卵障害が起こっていないかなどを見ていきます。「おりもの検査」では腟内からおりものを採取。ここからクラミジアやカンジダなどの、性感染症にかかっているかどうかを調べます。「血液検査」では女性ホルモンの分泌状態がわかるほか、「AMH(アンチミューラリアンホルモン)検査」も。これは、卵巣に残された卵子の数を推定できるものです。「尿検査」では、妊娠しづらく、妊娠してもリスクの高い出産になってしまう糖尿病にかかっているかどうかを調べることができます。
これらの検査はとくに、不正出血がある人、月経痛がひどい人などは受診することが望ましいもの。なぜなら、“月のもの”と考え我慢していた、体の不調を和らげることにつながるからです。また、それが妊娠・出産にかかわってくるケースも多いので、「子どもをもつことはまだまだ先」と考えている人にとっても、早めに検査をすることで、病気を発見し、治療を早く始めることにもつながります。