妊娠、出産にまつわるデータ集:第5回 
妊娠、出産時のトラブル

2014.08.04

ミキハウス編集部

重度の「悪阻(つわり)」で通院、入院した人も約4割

3人に1人以上のママが経験するといってもいい妊娠、出産時のトラブル。実際にはどんなものがあるのでしょうか?

ママが妊娠して、最初に遭遇するトラブルとして代表的なものは、<重度の悪阻(つわり、おそ)>。妊娠するとほとんどの人が、主に食欲の減少、ムカムカとした吐き気、嘔吐などの症状が出る悪阻を体験します。これは自然現象であり、通常は妊娠16週を過ぎた頃から自然と症状が落ち着いていきます。

しかし、なかには吐き気や嘔吐を繰り返し、水さえ飲めなくなるママもいます。そうなると身体中の水分がなくなり、血液中の電解質のバランスを失って脱水症状となるので、入院しての治療が必要になります。ここまでの状態になることを「重度妊娠悪阻(じゅうどにんしんおそ)」と呼び、妊婦さんの100人に1人が経験すると言われています。

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妊娠・出産&製品口コミ情報サイト「Combi Town(コンビタウン)」が2012年11月に、出産経験のある同サイト会員のママ838名を対象に行った調査の中で、「つわりで医療機関にかかったり、入院したことはありますか?」という質問を行いました(図2)。その結果、入院した人は25名(3%)、入院はしなくても妊婦健診の際も含めて医師に相談した人は385人(37%)と、多くの人が悪阻に苦しみ、医師に症状を訴えているということがうかがえます。

時には、出産まで続くこともあるという悪阻。「悪阻は病気ではない」と認識される傾向もありますが、重度妊娠悪阻の症状を放置してしまうと、非常に危険な状態になる可能性もあります。悪阻があまりにひどいという場合は早めに判断して病院を受診し、適切な治療を受けるようにしましょう。

考えられる治療法は、安静療法、食事療法、点滴療法など。経過をみながら、症状が落ち着くのを待つことになります。

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