妊娠、出産にまつわるデータ集:第2回
 「思ったよりもかからない」?
妊娠、出産にかかる自己負担額

ミキハウス編集部

妊娠、出産はうれしく、喜ばしいことでもある一方、病気ではないため健康保険が適用されません。そのため、まだ出産経験のない人のなかには、実際にどれくらいの自己負担が必要になるか想像できず、「赤ちゃんは欲しいけれど、経済的な問題が…」と感じている人も少なくないかもしれませんね。

近い将来妊娠を考えている人にも、第一子を妊娠中のプレママも、妊娠、出産にかかる費用を正しく理解することは、赤ちゃんを迎える際の備えと心構えのヒントになるでしょう。

「妊娠、出産にまつわるデータ集」第2回となる今回は、妊娠・出産に関わる自己負担額についてご紹介していきます。

 

■第2回「妊娠、出産にかかる自己負担額」

厚生労働省の調査によれば、出産費用総額の平均は473,626円(2010年11月「第42回社会保障審議会医療保険部会資料」より)。無痛分娩や水中分娩などの特別な出産方法や、入院中に個室を選択した場合、帝王切開など緊急手術が必要になった場合はさらにお金がかかるわけですから、高額と感じる人のほうが多いかもしれません。

2013年、ライフネット生命が3年未満に出産を経験した25~39歳の先輩ママ1,000人と、同じく25~39歳の第一子を妊娠中のプレママ240人に「妊娠出産時のお金に関する調査」を実施。その中で、プレママのみなさんには、「どのくらい妊娠、出産費用を自己負担するイメージがあるか」、先輩ママには「どのくらい妊娠、出産費用を負担したか」について聞きました(図1)。すると、プレママの負担額のイメージは「41万円以上」とする人が半数以上(52.1%)で最も多く、平均額は41.1万円となりました。一方、実際支払った先輩ママたちの答えの1位は、「6~10万円」(20.2%)。2位「41万円以上」(16.0%)、3位「16~20万円」(13.9%)と続きましたが、「0~20万円」の範囲に半数以上が該当する結果となりました。これには健診や通院、入院、分娩などの費用が含まれていますが、平均額は27.3万円に。これらプレママと先輩ママのアンケートから、イメージと現実の間には、およそ14万円近くのギャップがあることがわかりました。

data2_1_妊娠出産費用の自己負担額(図1・ライフネット生命)

さて、ここで不思議なのは、先ほどお話した厚生労働省の調査による妊娠費用総額の平均473,626円と、同調査で明らかになった先輩ママたちの平均自己負担額の差です。約20万円の隔たりがありますが、この金額はどこから捻出されるのでしょうか? そのカギは、公的な補助金支給制度の活用のようです。

次のページ 必ず活用したい! 出産費用が安くなる「妊娠健診費の助成」

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