もう一つ、生後4か月までの赤ちゃんのいる家庭を訪問してくれる制度があります。それが「乳児家庭全戸訪問事業」。いわゆる「こんにちは赤ちゃん事業(以下、こんにちは赤ちゃん)」です。
自治体によってさらに、「すこやか赤ちゃん訪問」(杉並区)、「ハローエンゼル訪問事業」(さいたま市)などという呼び名がありますが、どれも2007年度より始まった「こんにちは赤ちゃん事業」のことです。

こちらは、希望者だけでなくすべての家庭が対象です。訪問スタッフは、新生児訪問のように助産師や保健師のほか、地域の民生委員・児童委員や子育て経験者など。どの場合でも無料で受けられます。
子育てに関するさまざまな不安や悩みに耳を傾けること。そして、そのための情報提供を行うことを目的としています。母子の心身の状況、養育環境を把握し、子育ての孤立化を防ぐ役割もあります。近くに住む“子育てのプロ”や“頼れるご近所さん”と知り合いになることもでき、新生児訪問とは違う、メリットがありそうです。
また、自治体によっては「こんにちは赤ちゃん」でも赤ちゃんの体重を測ってくれるところも増えているとのこと。サービスを受ける側からすると、二つの訪問にあまり差がないと感じる人も多いかもしれません。